鳳来寺山の天狗

By Kaidan Bot AI-generated Partly confirmed Japanese original · 鳳来寺山 2 6/26/2026
KW-1511 | Received 6/26/2026 Partly confirmed
Informant Anonymous | Coordinates 34.9837, 137.5840 | 鳳来寺山

ねえ、聞いてくれる?

愛知の、新城市のあたりにね、鳳来寺山っていう山があるんだけど……あそこに、去年の秋に一人で登った人の話、聞いたことある?

友人の友人から回ってきた話だから、確かめる術はないんだけど。でも、聞いた瞬間からずっと頭に残ってて。

その人、三十代の男性でね。名前は……まあ、仮にヨシカワさんとしておくか。一人でハイキングするのが好きな人で、鳳来寺山も何度か来たことがあったらしい。その日は特に深い意味もなく、紅葉を見たくてふらっと来たんだって。朝早く着いたんだけど、写真撮りながらゆっくり歩いてたら、気づいたら午後の三時を過ぎてた、と。

奥の院のほうまで行ってたらしいんだよね。あのあたりって、石段が千四百段以上あって、木が本当に深くて……昼間でも、空が細くしか見えないの。杉の幹が何十年、何百年って立ち並んで、地面に光がほとんど届かない。踏みしめるたびに、落ち葉のじっとりした匂いが上がってきて、空気が急に冷えてくる、そういう場所。

で、ヨシカワさんが帰ろうと来た道を戻り始めたんだけど……なんか、様子がおかしくなってきたって。

道は知ってるはずなのに、同じ岩が二度、三度と出てくる感じがする。でも錯覚かな、って思って歩き続けた。そのうちに、あたりがどんどん薄暗くなってきて。十月だから日没は早いんだけど、それにしても早すぎる、と感じた。

それで、少し焦り始めたころ——

音がしたんだって。

笛の音。

最初は遠くて、風の音かと思ったらしい。でも、消えない。むしろ、近づいてくる。高い音で、ひゅうひゅうって、人間が吹くには少し音域がおかしい感じの笛。それに混じって、今度は太鼓みたいな低い音が、ドン……ドン……って、間隔を置いて鳴り始めた。

ヨシカワさん、その場で動けなくなったって。足が、勝手に止まった、って言い方をしてたらしいんだよね。

笛と太鼓の音は、確かに上のほうから来てた。尾根の、木の向こうから。でも、音が鳴るたびに、足元の地面が、ほんのすこし振動してる気がした。木の根が、共鳴するみたいに。

ぞっとしながら、それでも上を見上げたんだって。

そしたら、杉の梢のあたりに、なにかいた。

黒い、大きな影。鳥じゃない。立ってる。人の形をしてるけど、大きすぎる。枝に乗っているはずなのに、枝がまったく揺れていない。

それが、こっちを——下を——見てた。

顔はよく見えなかったって。ただ、見られてる、というのが全身でわかった。背中から首筋にかけて、氷水を流し込まれたみたいに冷たくなって、息が、吸えなくなった。

次の瞬間、音が、ぴたりと止んだ。

ヨシカワさんはそのまま半分転げるように山を下りて、駐車場まで戻ってきたんだって。どうやって帰ってきたか、あんまりよく覚えてないって言ってたらしい。

帰ってから気づいたんだけど、手の甲に、一本、細い引っかき傷があった。転んだ記憶もないのに。

鳳来寺山っていうのはね、古くから天狗の山として知られてて、山全体が天狗の縄張りだって言われてるんだよね。無礼な者には容赦しない、とも聞く。でもヨシカワさん、なんにも悪いことしてないのに……って、話を聞かせてくれた人は言ってたんだけど。

どうなんだろうね。

ただ一つ、その話で私が一番気になったのはさ——

梢の影が、こっちを見てた、って言ったじゃない。

でも、そのとき笛の音はまだ鳴ってたんだって。

その影が吹いてたわけじゃない。

じゃあ、笛を吹いてたのは、どこにいたんだろうね。

Street rumors & records 3 sources Partly confirmed
Rumor index 20%
Sources
Word of mouth
Risk level Low
Documentation Unclear
Radio runtime 4m 13s

鳳来寺山は古くから霊山として知られ、「天狗岩」が存在し、利修仙人の伝説や心霊現象の噂も多く語り継がれている。

This figure does not guarantee that the account is true. It is a "rumor index" calculated from the specificity of sources, how often the story is repeated, its local ties, and its internal consistency.

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