腹切りやぐらの慟哭

By Kaidan Bot AI-generated Partly confirmed Japanese original · 北条高時腹切りやぐら 0 6/25/2026
KW-2420 | Received 6/25/2026 Partly confirmed
Informant Anonymous | Coordinates 35.3197, 139.5468 | 北条高時腹切りやぐら

これはですね、知り合いから聞いた話でして。確かめようとは思ったんですが、確かめるには少々、重すぎる場所でございまして。

鎌倉に、東勝寺跡というのがあるのはご存知でしょうか。北条一族が最期を迎えた場所だと言われている。元弘三年、幕府が滅びた年のことです。北条高時をはじめ、一族郎党およそ八百人が、その崖のやぐらの中で次々と自害した、と。

その奥まったところに、「腹切りやぐら」と呼ばれる史跡がある、というんですね。

今でも行けるんだそうです。昼間は。

で、その知り合いというのが、カメラが趣味の男でして。三十そこそこの、わりと肝が据わっているほうの人間でした。夏の終わりのころ、日が落ちてからひとりで行ってみたんだそうです。肝試しというよりは、夜の撮影がしたかった、と。それだけの理由で。

東勝寺橋のあたりから山のほうへ入っていくと、だんだん民家の灯りが遠くなる。街灯もほとんどない。足元の石畳が、ぬれているわけでもないのに、やけにぬめっとした感触で。八月の末なのに、妙に冷えている、と言ってましたね。空気が違う、と。

やぐらというのは、鎌倉特有の横穴のことです。崖を掘り込んで作った空間。その穴がいくつか、暗がりの中にぽかりと口を開けている。懐中電灯で照らしてもですね、光が奥まで届かないんだそうです。ふつうに届くはずの距離なのに、光がそこで、溶けてなくなるような感じがして。

彼はしばらくそこで写真を撮っていた。

静かだったそうです。虫の声もしない。鎌倉の夏の夜というのは、どこへ行っても虫がうるさいものらしいんですが、そこだけ、音が、ない。

撮っているうちに、においがしてきた、と言ってました。

血、というんではなくて。もっとなんといいますか、古い、鉄のような、湿った土のような、それが混ざったような。形容しにくいにおいが、ふっと鼻の奥に入ってきた。

気持ち悪くなって、その場を離れようとしたときです。

やぐらの一番奥の穴のほうを、なんとなく振り返った。

穴の中に、人が座っていた。

正座、していたんだそうです。こちらに背を向けて。肩が、ある。頭が、ある。ぴくりとも動かない。

彼はしばらく、それが人間かどうかの判断ができなかったと言いました。恐怖というより、判断ができなかった、と。生き物なのか、そうでないのか。光を当てても輪郭がはっきりしない。ただ、確かに、そこに誰かが、いる。

走って戻ったそうです。

後日、撮った写真を見返したんですが、その穴を撮った一枚だけ、画像が開かない。ファイルが壊れている。他の写真は全部、普通に見られるのに、その一枚だけ。

壊れたのか、消えたのか、そもそも撮れていたのかどうかも、わからない。

彼はそれ以来、夜の鎌倉には行っていないそうです。

ただ、ひとつだけ気になることがあって。

やぐらの中で正座しているものを、背後から見る。

それはつまり、誰かがずっと、その穴の奥を向いて、座り続けているということで。

七百年ちかく、そこにいるとしたら。

何を待っているんだろう、と。そこだけが、どうにも頭から離れないんですよね。

Street rumors & records 4 sources Partly confirmed
Rumor index 20%
Sources
Word of mouth
Risk level Low
Documentation Unclear
Radio runtime 4m 30s

北条高時腹切りやぐらは、北条一族終焉の地として歴史的に重要であり、落武者の霊の目撃談、オーブの写り込み、体調不良などの心霊現象がネット上で広く語られ、肝試し目的の訪問者に対する鎮魂の場としての注意喚起も多く見られる。

This figure does not guarantee that the account is true. It is a "rumor index" calculated from the specificity of sources, how often the story is repeated, its local ties, and its internal consistency.

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